胃カメラと、初めて”がん”のことを誰かに話してみる

がん宣告が、あまりにも強烈すぎて、今日の胃カメラ検査をすっかり忘れていた。
今日も寝れないのかな・・・ともやもやしていた昨日の夜、??なにか?
と、思い出したのでした。

胃は問題なく、きれいな状態でした

もう、”がん”を受け止めているので、そんなにバクバクしていない。
どんなに考えたって、身体の中の”がん”は、変わらない。
自分が、身体の中を知る、か、知らない、かだけだ、と考えてしまう。

そして、一昨日はあんなに恥ずかしかった「自分が”がん”であること」は、
もう、この病院の誰もが知っていると思うと、なんとも思わなくなった。
いつのまにか、少し強くなってるかも。

病院で、胃カメラの受付をすませると、喉の麻酔やら、いろいろと準備に入る。
大腸カメラの時と同じように、ベッドに横になるようにいわれて。
今回も看護師さんが、そばについてくれている。

そこに登場したのは、がん宣告のときの先生。

2人目の先生
2人目の先生

おくのこさーん、それでは、今日は、胃の中をしっかり見ていきますね。

おくのこ
おくのこ

はい、よろしくお願いします。

もう、この先生には”がん”のことはバレてるし、恥ずかしくない。

自分のことを、バレてるバレてない基準の、落ち着きはなんなんだろう。
他人に、自分のことを知られるのが、本当にイヤなんだ。
余裕に構えてたのもつかの間、胃カメラが喉から入っていってからは
ずーーっと、嗚咽。おえー。

苦しくても苦しくても、カメラは喉の奥に突き進む。
看護師さんは、ずっと横にいてくれて、さすってくれている。
苦しい・・・
もうちょっとですからね~、もう少しがんばってください~。
の先生の声が聞こえる。

涙、涙、の胃カメラも無事に終わり、結果どころではない疲れ果てた状況で、
先生がそのまま話し出す。

2人目の先生
2人目の先生

おくのこさん、胃の方は何も問題なかったです。きれいでした。

おくのこ
おくのこ

ありがとうございます。よかったです。

それよりも、初めての胃カメラが衝撃すぎて、結果どうのこうのではなく、
そそくさと病院を後にしたのでした。
家に帰ってから、ふと、大腸がんの今の状態のこと、もっと聞けばよかったと
と気づくのでした(遅いっ)。でも、それぐらい衝撃の胃カメラだったのです。

その日の夜、”がん”のことを、はじめて誰かに伝える

”がん”のことは、誰にも言いたくない。は絶対だけど。
「次はご家族と一緒に・・・」と言われたのだった。
家族。仲が悪いわけではないけど、大人になったら
お互いになにかあったときにしか連絡をとらなくなった。
年に1度、電話で話すか、会うのは数年に1回というレベル。
誰に言おう。いやだ。
考えに考えた結果、こうなったら、伝えるのは弟しかいない。
胃カメラの結果がなんともなかったのも、後押しして、
悩みに悩んだあげく、数年ぶりに弟の携帯に連絡する。

おくのこ
おくのこ

もしもし~

弟

おー、どうしたん?

おくのこ
おくのこ

うん。ちょっと、びっくりせんと聞いてほしんだけど・・・

弟

うん

おくのこ
おくのこ

わたし、ガンになったみたいで。手術しないといけなくて。
今度、手術の話とか、家族連れてきてくださいって、言われて。。
○日とか日程、あけれそう?来てくれる?

弟

え?ほんとに?○日? いいよ。大丈夫やで。

おくのこ
おくのこ

大丈夫?よかった。ありがとう。
そしたらまた、時間とか連絡するわ。

数年ぶりに話すわりに、内容の濃さと比例していない、淡々とした流れ。
私も、完全に強がっている。とてもガンの告知の話をしているとは思えない。
そして、そのテンポに合わせている弟、いつもと変わらない普段の口調の2人。
けど、最後に、そのまま電話を切りそうになると、弟が。

弟

おい!大丈夫か?おくのこ!メンタル大丈夫か?

おくのこ
おくのこ

(大丈夫なわけ、ないじゃん)
うん。まあ、大丈夫。また連絡するわ

このまま話してると、泣いてるのがバレそうで、あわてて電話を切ったのでした。
大人になってからは、家族と一度も、本音で話したことはないかもしれない。
家族にも、素直に頼れない私、扱いにくい性格だ。

いま思えば・・・

こういうときに頼りになるのは、やっぱり家族。
何も言わずとも分かってくれるというか、察してくれるというか。
そりゃ”がん”と言われれば、誰でも察してくれるか。
でも、家族は大切にしないと、だね。